
住宅ローンを組みたいけど金利が今後どうなるか不安だなあ
住宅ローンを組む時、特に「変動金利」か「固定金利」か選ぶのに住宅ローン金利の推移を気にする人もいるでしょう。金利推移を知り、今後の動向について考えたり、金利プランについてのリスクを把握しておくことで、よりリスクを抑えて住宅ローンを組むことができます。
マイホームを買う際、多くの人が、取引先の不動産会社や金融機関の営業マンのいうプランに入る傾向があります。ただ、自分である程度の知識を得て置かないと、思わぬ落とし穴にはまってしまうリスクすらあるのです。
本記事で金利についての基礎を学び、住宅ローンについての知識を深めていきましょう。
住宅ローンの金利推移と最新の動向

まず、住宅ローンの過去の金利、最新の動向を分析していきます。
過去の金利推移

【】
※主要都市銀行のHP等により集計した金利(中央地)を掲載。なお、変動金利は昭和59年以降、固定金利期間選択型(3年)の金利は平成7年以降、固定金利期間選択型(10年)の金利は平成9年以降のデータを掲載。
上記の資料から、1985年前後は8%の金利になっていることがわかります。2019年の金利と比較すると、およそ4倍です。ただし、上記はあくまで店頭表記金利で、金融機関ごとの「優遇金利」によってマイナスされます。
ポイントは2008年前後と2011年前後です。
- 2008年・・・リーマンショック
- 2011年・・・東日本大震災
どちらも日本経済に非常に大きい影響を与えましたが、住宅ローンの金利だけを見ると、変動金利・固定金利ともに1%以内の金利上昇にとどまっています。これを大きく捉えるかどうかは個々の判断によりますが、今後、リーマンショックや東日本大震災以上の規模でなければ、1%以上の金利上昇になる可能性は高いとはいえないでしょう。
最新の金利動向
※2020年8月時点のデータ
新規借り入れ
金利の種類 | 8月のデータ | 前月費 |
---|---|---|
変動金利 | 0.380%~ | (→) |
固定金利3年 | 0.340%~ | (→) |
固定金利5年 | 0.500%~ | (-0.010%) |
固定金利10年 | 0.550%~ | (→) |
フラット35・全期間固定金利 | 0.580%~ | (-0.010%) |
借り換え
金利の種類 | 8月のデータ | 前月費 |
---|---|---|
金利の種類 | 8月のデータ | 前月費 |
変動金利 | 0.380%~ | (→) |
固定金利3年 | 0.340%~ | (→) |
固定金利5年 | 0.500%~ | (-0.010%) |
固定金利10年 | 0.550%~ | 0.550%~ |
フラット35・全期間固定金利 | 0.980%~ | (-0.010%) |
変動、固定ともに1%を切っているのがわかります。変動金利は低金利というメリットもありますが、金利上昇のリスクがあります。もし、金利上昇した時に支払っていくのが厳しいという可能性があり、そのことについて気にしたくないという場合は、「全期間固定金利」にするのも1つの選択肢としてありでしょう。
もちろん、繰り上げ返済を将来的に検討したり、各々のライフプランによって、どの期間の固定金利を選ぶかも変わってきます。家計全体で見たほうが計画を立てやすいので、ファイナンシャルプランナーに相談してみるのもおすすめです。
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今後の金利動向

率直にいうと、「わからない」というのが答えになります。僕は経済の専門家ではないですし、そもそも経済の専門家ですら将来の経済予測は困難だからです。
過去のデータを見ると、その時から今までの流れはある程度把握することができます。
例えば、銀行の「短期プライムレート」は、10年以上1.475%近くを維持しています。銀行では、これに1.0%をプラスした利率、つまり1.475%を変動金利の基準金利としています。
※短期プライム・・・銀行が融資に問題がないと判断した信用力の高い企業に融資をする際に適用される金利(期間1年以内)に基づいて決定されます。日銀の政策金利にほぼ連動しています。
ただ、これがいつまで続くかなんて誰にもわからないんですよね・・・。未来の世界情勢なんて誰にわかるわけでもないし、大きく変化する可能性があり、先行きは不透明です。コロナなんかがこの典型でしょう。この記事の執筆は2020年8月ですが、1年前はこれだけ世界が混乱状態になると誰が予想できたでしょうか。
今後も、戦争・テロ、新型ウイルス、地震、隕石落下などなにが起こるかわかりません。もちろん、あまりにも大きな天変地異の場合は、金利なんて言ってる場合じゃありませんが・・・。
とはいえ、こういった何かしらの事態に備え、金利について考えていくことは不可欠であり重要なことです。
住宅ローンには、「固定金利」と「変動金利」があるわけですが、これらの金利のメリット・デメリットを把握し、自身にあった住宅ローンを選択していきましょう。
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